DD51重連が牽く旧型客車
先週末は「宇都宮線開業130周年記念号」なる列車が運転され、東北本線は大賑わいだった。
DD51が牽く旧型客車といえば・・・信越本線では、ほぼ毎月蒸機とのプッシュプル形式で運転されているわけだが、上越線でDD51の重連、それも御召し仕様が旧型客車を牽くにも関わらず、あまり人気がないために設定がなくなってしまった列車がある※。
※「DLレトロみなかみ号」は、2017年10月14日に5年ぶりに運転されました。
今回は、「DL重連レトロみなかみ」の巻。いつものようにセピア調でお送りします。
2012年10月21日(日)、9時半前に高崎線にて高崎に到着。
変わらない古レール造りの跨線橋に、ヌシである湘南色の115系がひっきりなしに出たり入ったり。ここは、首都圏随一の癒やしスポットだ。
9時40分ごろ、いよいよDD51「DL重連レトロみなかみ」が2番線に入線。
奥に見える上信電鉄のホーム、そしてスハフ32の先頭にレシーバーを持った係員の方の手が見えていることから推測できると思うが、倉賀野方から推回で入線してくる。そして中線を使って機回しするという、超正統派の入線方法だ。
推進運転してきたので、最後尾のDD51−895は両尾灯が点灯している。
やがてDD51は切り離され、中線へ。客車だけがプラットフォームにしんと佇む姿。ちょっと前までこれが当たり前の情景だった。
とても2010年代とは思えない光景。昭和40年代の新潟駅です、と言われても信じてしまいそう。
中線を通って機回しするDD51−895+DD51−842。カンなし。素晴らしい。
尾灯が入換機関車標識を示している。
2番ホームに後進で進入。
この一連の儀式が、客車列車が始発駅で行なうべき神聖な儀式ではあるまいか。昨今のプッシュプルなど邪道である。
サボもきちんと国鉄書体。このそっけなさがいい。ここはあえて手書きでも雰囲気が出るかもしれない。
ご覧のように、蒸機の牽引でないため車内は空いているが、それがかえってふだん着の客車列車ののんびりとした空気を醸し出している。
駅で見送るおばあちゃん。本当にいつの時代でしょうか・・。
本当に、いま思えばこの列車に乗っておくべきだったのだが…。この日は、水上へ入線する列車を収めるために後発の普通列車で水上へ先回り。
この記事にコメントする