国鉄色DD51-1805、最後の里帰り。
JR貨物に2両のみ残っていた原色DD51のうちの1機、DD51-1805号機が2016年12月を以ってついに運用を離脱した。その2カ月前、わざわざ愛知機関区から東京まで回送され、JR貨物の隅田川駅貨物フェスティバル2016で公開されたのが最後の里帰りとなった。
DD51の末っ子
DD51-1805は昭和53(1978)年3月23日、三菱重工業にて落成し、千葉県の佐倉機関区に新製配置された。その後吹田機関区を経て愛知機関区へと転属し現在に至る。愛知機関区では853号機とともに2機だけ残る国鉄色のカマということもあり、人気が高かった。最終全検が2009年と、全検から7年が経過した未更新機ということもあり、去就が心配されていたが、国鉄色のまま走り続けてきたDD51のラストナンバーがついに引退することとなった。
HD-300が展示されるだけ、という年もある隅田川駅公開だが、わざわざ愛知からDD51を無動力で回送して展示したのは、関東育ちのこのカマが引退することを知っての、JR貨物の粋な「里帰り」の計らいだったのかもしれない。
最終全検は平成21(2009)年6月。未更新であることから、運用離脱がそう遠くないことが心配されていた。
キャブまわり。キャブ両脇のメッシュで保護された機器は運転室のエアコン。オリジナルの機器ではないが、EF66屋根上の冷房と同様に、貨物機らしいいかめしさを演出している。
曇りのため、台車もよく観察できた。DT113B動力台車。
この日は国鉄特急色のEF65-2139も展示され、JR貨物に残る国鉄色の人気ガマのツーショットとなった。
それでも愛知からわざわざ駆けつけたDD51-1805の前ではEF65-2139も脇役だった。
愛知機関区に残る国鉄色のDD51は、DD51-853ただ1機のみとなるが、こちらも予断を許さない。
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